コールセンターでのAI活用の最前線vol.2~FAQ検索ツール編~

最終更新日:2017年10月10日

代表 中村
こんにちは、中村です。
最近、『エタノール誘発性空腹時低血糖』に悩まされています。アルコールを飲むとおなかが減ってついついごはんを食べ過ぎてしまう現象のことです。
さて、今回の記事では「コールセンターでのAIの活用法」第二弾として、『AIを活用したFAQ検索システム』について紹介していきたいと思います。

毎回マニュアルを参照しなければならない業界でのカスタマーサポート

オペレーターが電話対応を行う際に、質問への回答をマニュアルから検索することを、FAQ検索と言います。
よくある質問であれば、いちいちマニュアルを見なくても答えられそうですが、毎回あえてマニュアルの確認を義務付けている業界があります。

回答の正確性を担保するため毎回確認が義務付けられている業界


一つ目が、安全性や正確性が極めて重視されるため、FAQ対応にミスが許されない業界です。
例えば、

安全性が求められる製薬業界

製薬会社に寄せられる質問は、その多くが高度な知識を必要とするものです。
「この薬とこの薬を一緒に飲んでも大丈夫か」「この薬でアレルギーが出たことがあるが避けた方がいい薬はあるか」など、回答にミスがあった場合、人の命にかかわる自体になりかねません。
とある製薬企業では、薬剤師が複数人のオペレーターを統括し、必ず質問一つ一つを確認した上で回答を行っています。

正確性が求められる金融機関

金融機関では、信頼こそが一番の商品です。
間違った解答や煮え切らない解答をしてしまえば、顧客からの信頼を失いかねません。
ゆえに、金融機関のコールセンターでは、どんなによくある質問であっても必ずマニュアルを確認してから回答を行います。

対応範囲が広すぎるため毎回確認せざるをえない業界


そして二つ目が、オペレーターの対応する質問領域が広すぎるため、オペレーターが知識を覚えきれない業界です。
例えば、

扱う商品数が膨大なオフィス用品の販売代理店

ノートからオフィスデスクまで、様々なアイテムを扱うオフィス用品の販売代理店では、一つ一つの商品にマニュアルがあるため、とてもオペレーターがすべてを暗記することは出来ません。
とある代理店では、一度専門部署に確認し、折り返し連絡を入れるという対応が全FAQ対応の四割を占めています。

幅広い業界に子会社を持つ鉄道グループ

鉄道から百貨店、不動産事業まで幅広い業界に子会社を持つ鉄道グループでは、一つのコールセンターに様々な業界の専門知識を要する質問が押し寄せます。
某鉄道グループでは、オペレーターは3ヵ月かけ、分厚い紙のマニュアルのどこにどの業界の質問への解答が載っているか、検索の練習を行ってからやっとOJTに入ることが出来ると言います。

非効率なFAQ検索

以上の例にも垣間見えるように、コールセンター業務において、FAQ検索方法が非効率的であるがゆえに、無駄なコストが発生してしまっているケースが多くあります。

1.マニュアル検索自体のコストが大きい

マニュアルの媒体が紙である場合、どこに何が書いてあるのか把握するため労力を割く必要があります。さらに、ページをめくって適切な回答を探すのにも時間がかかります。
また、電子マニュアルにFAQ検索ツールを使って検索をかけるとしても、その精度が低ければなかなか適切な回答を見つけることができません。

2.オペレーター間でナレッジ共有がなされない

「こういう質問にはこういう答え方をする」「この質問をしてくる顧客はこの部分に疑問を感じている」といったノウハウや専門知識は、業務を通してオペレーター毎に培われていきます。通常、オペレーター間でそれらを共有する機会はなかなかなく、オペレーター間で回答速度や正答率に大きく差が出てきてしまいます。

3.既存のFAQツールは使い勝手が悪い

かと言って、既存のFAQ検索ツールにも多くの課題があります。
例えば、特定のキーワードを検索した際に、文脈に関係なく、キーワードが含まれる検索結果が多数表示されても、どの回答が一番適切であるか、優先順位がわからない場合が多くあります。
また、顧客との今までの会話をログとして記録し、FAQ代わりに活用している企業も多くあります。そのようなログはナレッジとしてまとまっているものではないため、オペレーターが回答に使える部分を自分で判断し、抜き出さなくてはなりません。

AIの導入で解決できること

FAQ検索システムにAIを組み込むことで、適切な回答を見つけ出すまでの時間を短縮し、正答率を向上させることができます。

検索速度の大幅アップ


顧客から寄せられた質問文をAIが読み込み、適切だと思われる回答を事前登録したスクリプトの中からレコメンドします。

オペレーター間でのナレッジ共有が可能に


オペレーターのナレッジがスクリプトという形に集約され、高精度で検索して利用できるため、ナレッジの共有が容易に行えるようになります。これにより、オペレーター全員が適切な回答を行うノウハウを身につけることができます。

学習してより高精度に


AIが適切な回答を導くことができなかった場合には、キーワードと適切な回答を紐づけしなおしたり、新しくスクリプトを追加することで、レコメンドの正答率をどんどんアップさせることができます。

開発 西田
AIは、ひとりでに学習して賢くなっていく訳ではありません。人の手で学習させることで、より回答の精度を上げていくことが出来ます。
多くの場合、学習にかかる工数よりも、学習させることで削減できる元々の業務工数の方が大きいため、必要コストだと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、コールセンターでのマニュアル検索を効率化する『AIによるFAQ検索ツール』について説明しました。
次回は「コールセンターの未来」に焦点を当てて、AI活用の最前線をご紹介いたします!

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